【折板屋根のケレン】兵庫県芦屋市
鉄製の折板屋根の下地処理をします。旧塗膜がどの程度傷んでいるか、サビがあるかないかによって作業内容が違ってきます。今回の折板屋根は、旧塗膜の傷みが進んで、チョーキングが見られるのと、かなりサビが出ている状態です。この旧塗膜とサビを落としてから塗装をします。サビを落とさずに塗装をしてしまうと、後で必ずめくれてきます。したがって、ケレン作業なしで塗装はありえません。
旧塗膜や鉄のサビ落し作業を【ケレン】と言います。
ケレンには、その作業内容によって大きく 1種ケレンから4種ケレンの4種類の段階に分けられます。
【4種ケレン】
ほとんど傷みがない状態の下地に、塗料の接着を良くするために、細かな傷をつけていく作業の事をいいます。塗装屋の仲間内では、「 目荒らし」と言います。
【3種ケレン】
出はじめたサビを、サンドペーパーや、サンダーなどの電動工具を使って落とします。旧塗膜も劣化した部分は落としますが、下地にしっかりと付着している“活膜”は残します。通常の塗装工事は、ほとんどが3種ケレンまでです。
【2種ケレン】
サビの侵攻が著しく、旧塗膜の劣化が進んでいる場合、サンダーなどの電動工具を使って綱面が露出するまで落とします。旧塗膜もほとんど落としてしまいます。
【1種ケレン】
2種ケレンの後、ブラストマシンという、高圧の空気で研磨材を吹き付けて、残った旧塗膜やサビを完全に落とします。あるいは酸で洗い落とす方法もあります。一般住宅では、1種ケレン作業は近隣への粉塵の影響や、騒音への配慮から、ここまでされる事はありません。費用の面でも、新しい屋根に取り合えた方が安く上がります。
ちなみに重さ3kg以上もある電動サンダーで、一日中作業をしていると、腕がパンパンになります。筋トレどころではありません。