並を超え自分に打ち克つ

By | 2017年3月10日

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学校を落第しない程度に要領よく「可」を取った者と、たいへんな努力をして全科目「優」を取った者とが、同じように卒業していきます。しかし両者には、これらの二文字の差だけではなく、実はたいへんな差があります。「優」を取った者は、他の誰よりも、幾つもの壁を突破してきたのです、学業だけではなく、スポーツの世界でも同じことです。習い事でも同じです、それを克服するために血のにじむような努力をする必要が、その時には必要だったのです。より高く自らを導いていこうとするならば、あえて何度も障害に立ち向かっていかなければならないということです。そして一番大きな障害は、目の前の障害ではなく、安易に物事を考えている自分自身なのです。人間というのは当然安易な道を行く方が楽なので、自分を励まして困難を克服しながら前進していくのは難しいのです。しかしその努力が実った時、喜びは更に大きなものとなるのです。もっとも偉大な能力とは、自分自身に打ち克つ能力なのです。「これ以上頑張っても、あの人にはできても私にはできない」このようなネガティブ思考は自分自身の視点が、現在や過去の価値観で、勝手にできないと判断しているからなのです。今や昨日がどうあろうが、自分が未来に向けて変わろうという強い意志があるときは、その希望に向けて懸命に着実に努力するエネルギーが人間には生まれてきます。不満なことや納得がいかないことが多い日常でも、自分自身に打ち克ち、毎日希望を強く思い描ける力こそ、私たちは身につけなければならないのです。高く自らを導いていこうとするならば、障壁に立ち向かっていかなければならないその際の一番の障壁は、安逸を求める自分自身の思考と心であり、そのような自分に打ち克つことにより、私たちは障壁を克服し、卓越した成果をあげることができるのだと思います。

畑古秀明