カーボンオフセット塗装技術について、塗料製造メーカー東亞システムクリエイトの岡崎社長を古波蔵代表が訪ねました。
(古波蔵)岡崎社長は、塗料で断熱を可能にする技術で塗装業会でもパイオニア的存在ですが、 どんな技術ですか。
(岡崎)アメリカNASAの技術でスペースシャトルの表面に塗って、空気摩擦で高温になるのを防ぐために開発されました。塗料の中に特殊セラミックビーズを混合して塗装をすることで、表面温度を下げる事ができる技術なんです。
(古波蔵)この塗料でビルやマンション、一戸建ての塗装をすると、省エネ効果があるということですね。 今取り組んでおられる事はどんなことですか。
(岡崎)交通車両のカーボンオフセットに取り組んでいます。電車やバスやトラックに断熱塗装をすることで、燃費が大幅に軽減され省エネになります。
(古波蔵)今回、冷凍トラックの荷台に断熱塗装をして欲しいという依頼があるのですが、技術面での注意点などがありましたら教えてください。
(岡崎)まず塗布量をしっかり守るという事と長期間断熱効果をキープするために、洗車ブラシで擦ったくらいでは落ちないようなコーテイング技術もありますので、経済効果を長く持たせることも必要でしょうね。
あと、データをしっかり取って、断熱したものとしていない車両で燃費にどのくらいの差が出ているのかを確認することが大事です。
トラック一台で年間何リットルのガソリンの節約になるのか、何トンの
二酸化炭素カーボンオフセットになるのかというデータです。
(古波蔵)ビルやマンション以外にも、世界中のトラックやバスや電車に塗ることで相当量の二酸化炭素の削減につながるでしょうね。
(岡崎)昨今、地球温暖化や気候変動の影響を最小限に食い止めるために低炭素社会の実現が急務となっていますが、経済性と環境の両立という難しい課題を多くの分野でいまもってクリアできずにいます。これは二酸化炭素を排出する多くの設備が耐久消費財であることから、新たな設備導入において多くのコストや費用がかさんでしまうことによるものです。
東亜システムでは二酸化炭素を削減する省エネ製品/燃費向上製品のラインアップを今後も増やしていき、コストパフォーマンスの高い環境対策案を行っていきたいと思います。